気象学をさらに学んでみたい人へ


「気象学概説」よりも発展的な気象学を学びたい人のための授業としては、 次の授業を挙げることができます。

「地球物理学」は、 授業期間の前半は地震学、後半は気象学の内容です。 「気象学概説」よりも発展的な内容として、地球流体力学を学びます。 現代の天気予報は数値計算によって成り立っていますが、 その数値計算で使われるような方程式系の基礎を学びます。 どちらかというと物理学の講義に近い雰囲気です。 気象学の部分については、 ウェブでテキストを公開していますので、参考にしてください。 後半の気象学の部分のみの聴講も歓迎です。 「気象学概説」の先の内容を講義として学びたいのであれば、 この授業をおすすめします。

「地球物理学実験」は、 授業期間の前半は気象学、後半は地震学の内容です。 気象学の部分については、 ウェブでテキストを公開していますので、参考にしてください。 ただ、3年生秋学期は一般に忙しいうえ、 実験はほぼ毎回レポートがあって少し大変な面もあります。 これまで、気象研、地震研以外の人が履修した例はないように思います。 もちろん、希望すれば、履修、聴講は可能です。

「気象科学特別演習B」は、 気象学の研究で必要となる数学をプログラミングの演習を通して学ぶ授業です。 気象という名前になっていますが、 プログラミングや、データ解析、シミュレーションに関する授業と理解してください。 テキストを公開していますので、参考にしてください。 授業の大部分は講義であり、 プログラミングは授業時間外の課題としてやってもらう形です。 CまたはFORTRANによってプログラミングを行ないますが、 初歩的なプログラミングの技術については あらかじめ習得していることが前提となっています。 研究室の学生は、 春学期金曜3限に「計算機セミナー」でプログラミングを学んでいます。 このセミナーは単位外ですが、希望すれば、参加できます。 計算機セミナーに参加していなくても、 基礎的なプログラミングの技術が身についていれば、もちろん履修できます。 簡単な授業ではないと思いますが、 プログラミング教育への関心などから、 これまでに、気象研、地震研以外に、 物理学教室の人や他類の人、大学院生も履修、聴講したことがあります。 2020年度までは、科目名に「B」とつきますが、 研究室で「特別演習」といえば、 こちらの「気象科学特別演習B」のほうを指します。

「気象科学特別演習A」は、 ラジオの気象通報を聴いて天気図を描いた後、 ウェブで入手できる各種専門天気図を使って、 実際に天気の予想に挑戦する授業です。 授業期間の前半は火曜1限ですが、 後半は、気象通報の放送時間の関係で、火曜5限後に実施します。 後半はグループワークが中心になります。 いかにも気象学の演習といえる授業です。 天気図が好きな人にとっては、 とても楽しい授業だと思います。 また、予報士試験を受ける人にとっては、 専門天気図の使い方に習熟するためのよい練習にもなります。 シラバスを見てもらうとわかりますが、 成績評価は、テストやレポートではなく、 ルーブリックによる自己評価、相互評価、教員評価によって決まります。 この授業は、すでに退職された先生の授業枠が残っているもので、 旧カリキュラムの学生(=2020年度に3年生以上)しか履修登録できません。 1、2年生の人の聴講は大歓迎です。 また、この授業の開講は2020年度で最後ですので注意してください。

単位外ですが、IRORI講座(旧学芸カフェテリア講座)として、 「天気予報セミナー」を毎年開いています。 気象予報士試験の実技試験の過去問を勉強するセミナーです。 2020年度春学期は 月曜5限後(5月18、25日、7月6、13日)を予定しておりましたが、 残念ながら予定通りの実施は難しいのが現状です。


戻る